2018年4月6日金曜日

冬から春へ グルメ三昧の日々に一寸仕事の話   【No.75】

今年は足早に桜の春が到来して、阪神地方で咲く花々は例年に無く、見事にシンクロナイズして一段と艶やかに咲き誇っているように思えます。我が家では3年目の枝垂れ桜もそれなりに桜らしく楚々と咲き、小さな植木鉢の藤の花芽もぐんぐんと伸びて、ここ2~3日で盛花となる見込みです。いつもなら4月末から5月、クマ蜂が来訪するのですが、昆虫たちは今年アワテンボウの季節に間に合うのかな。確かにアシナガバチはうろうろ飛び出しているので虫媒花も心配は要らないでしょう。

2月25日は京都北野天満宮梅花祭、3月1日は東大寺2月堂お水取りの初日バス旅行で食事は菊水楼、3日は祇園歌舞練場での小原流華展見学と馬春楼で熊本桜肉コース、その他近在のお店で来る春を寿ぎ(?)グルメ三昧の晩冬を過ごしました。二代目梅太郎(三宮:香住のカニ)、月の家(岡本:地下のバ-15人で雉、鴨鍋)、かねう(本山中町:ふぐ)、禅園(西梅田:次男の許婚者家族と顔合わせ)等々。そうそう、仕事がらみで1月末は名古屋に行き、帰り日間賀島1泊悠月に宿泊し河豚コースを楽しみました。
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合間の仕事(笑)と言うわけではありませんが、1月末日本総合健診医学会第46回大会で弊社総合研究所業務事業部のメンバーが「健診における非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の基準値設定の試み」を口演発表しました。一定量以上(20グラム)にアルコール飲料を取らないにもかかわらず脂肪肝を指摘される健診受診者が近年増加の一途です。多飲(アル中)→肝硬変は古来よく知られた病態ですが、脂肪肝(NAFLD)から脂肪肝炎(NASH)→肝硬変→肝癌の進行がメタボの一つの病態として世界的に報告され、エビデンスとなってきています。弊社の健診を受けてくださるクライアントの方々に、適切に判定し、適切なコメントをお返しするパイロットスダティを弊社職員で実施した結果の報告です。産業医として対応の取れた対象群だけに実感として結構精度高く判定できる内容(判定ロジック)と自負しています。論文として投稿中ですが、母集団と方法論(確定診)の問題が無いわけではないので、日の目を見る論文になりうるかどうか分かりません。
挑戦を続けていくつもりですが、これからNAFLD~NASHは意義深い健診結果、判定であることに違いはありません。皆様のご協力(使ってみよう)があれば幸いです。

 いよいよ4月から第3期特定健康診査・特定保健指導がスタートしました。脂質異常ではLDLコレステロール実測定の問題が認定され、新規な概念(non-HDL)でも評価するようになり、腎機能ではe-GFRを基にした年令・性別を加味した基準値による判定が目に付く変更点でしょうか。 私が重要視している健診のポイントは個体内経年変化です。
 医療を進める二本柱は、EBM(evidence based medicine) とNBM(narrative based)です。特に健診では個体間(population based)変動から計算された基準値を基に判定するEBMが、う~ん、例えれば玄関から入った1階のリビングルームで行われる判定。そして2階のプライベートルームに上がり、家族歴や既往歴を加味して個体内(個人の)変動を勘案して総合的にその個人に寄り添った判定とコメントをお話して生活の支援をするNBMと言う構築、が理想的な健診のあり方だと考えています。

 さすが4月第1週は受診者少なく、陽光窓に満ち満ちて、心には“希望”が湧いてきます。みすず書房「憎しみに抗って」-不純なものへの賛歌- カロリン・エムケ著 浅井晶子訳を読み始めました。民主主義は平等と言う呪縛により正当化された権威と差別による排他から自壊すると考えていますがそれが如実に感じられる昨今の世界の動きです。

 空を見上げ、風を感じ、音を聴き匂いを嗅ぎとる 感性に満ち満ちた時の流れ
 そんな時間を大切にしたいと思います。

医公庵未翁 記



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